【さあ】北米産の日本酒をテイスティング わかりやすく味を擬人化でたとえてみた【お好きな酒を】

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どうも、おかんです。

 

先日、カナダ留学中の友人が一時帰国した際に、日本酒の試飲会を開催してくれました。その名も「北米のうまい地酒(日本酒)をテイスティングしてみる会」。そう、日本酒といってもただの日本酒ではなく、アメリカやカナダで造られている日本酒を、わざわざ持ち帰ってきて、イベントにしてくれたんです。

 

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こちらが主催者である友人、レオ君。ひょうきんなフェイスをしていますが実物は男前です(わたしの写真スキルの問題だな!)。ちなみにレオ君は昔っから日本酒フリークだったというわけではなく、カナダに行ってから日本酒のおいしさに目覚めたそう。なんで日本にいるときに飲まなかったんだ。いわゆる「失ってわかる大切さ」ってやつですかね。

 

いまは留学しながら、日本酒の魅力を発信するサイトを運営しています。

umasake.top

 

そんなこんなで北米産の日本酒を5種類ほど味わったので、その時のことをお伝えしようと思います。日本酒の味はわかりやすさを考えて、

 

擬人化で表現してみました

 

 

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会場はレオ君の一時帰国先のマンション。彼の友人周りを中心に、私を含めて男女6人が集まりました。

 

テイスティングは、器で味が左右されないようプラスチックカップで提供され、お酒の特徴を説明したカードがそれぞれ配られました。几帳面ですな。提供してしてくれたのは、留学先のバンクーバーで購入したお酒、計5本。

 

海外の日本酒事情ですが、和食文化がメジャーになるにつれて、日本からの輸入だけではなく、現地の米を用いて醸された日本酒が生産されるようになったそうです。北米産の日本酒が数多くあるなんて全然知らなかった。2014年にNHK連続テレビ小説「マッサン」が人気になりましたが、海外の酒を日本で造ろうと日本人が挑戦したように、その逆もあったんですねぇ。

 

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計量カップでキッチキチに計るレオ君。紙コップの水で毎回口のなかをリセットしながら、チビチビと試飲開始です。

 

 

1本目:MOMOKAWA Diamond by SakéOne 

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最初のお酒は、いまをときめくオシャクソシティ、オレゴン州ポートランドの酒蔵「SakéOne」からの1本。「MOMOKAWA」というシリーズのひとつで「Diamond」という名前のお酒です。SakéOne」は杜氏さんも外国人だそうで、お酒の名前やボトルの見た目が外国らしさを感じますね。

 

味はかなりドライな味わい。かといって辛さはぜんぜんなく、まろみのある水のような口当たりです。正直「薄いな……」と感じました。個人的に太ましい味の日本酒が好きなので、山廃や生酛系を普段からよく飲む人には少し物足りない味かもしれません。

 

そもそも向こうの人の好みとして比較的甘めでスッキリとした味わいのものが好まれているそう。意図的にそういった味を造っているのかもしれませんね。

 

そんな「MOMOKAWA」、擬人化するとこんなイメージ。クールな無表情系プリンセス。

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夏場にオンザロックでガブガブ飲んだらおいしそう。

 

 

2本目:MOONSTONE ASIAN PEAR by SakéOne

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お次も「SakéOne」からの1本、「MOONSTONE」シリーズのひとつ「ASIAN PEAR PREMIUM」。月の石、なんて優雅なネーミングですね。思わず進化しそうです。

 

で、ビックリしたのがこの日本酒、なんとフレーバーがついているんです。鼻を近づけると梨の香りが……。これが一番試飲会でザワつきました。日本酒に香りをつけるなんて考えもつかなかった。さすが米国、味のフロンティアスピリッツぶっ飛ばしすぎやろ。

 

味はとにかく甘い! 梨、梨、梨……ときて、飲み込んでからの後味に米がチラリと顔を覗かせます。さすがにフレーバーが超アメリカナイズドで、おいしい「日本酒」かといわれると、賛否両論ありそう。フレーバーに上乗せされた甘みが強すぎて、飲み込む際に苦みを感じたくらいでした。ただ、日本酒独特の匂いが苦手な人には、カクテル感覚で楽しめるかもしれません。

 

擬人化するならブロンズ褐色肌のエキゾチックガール。

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フレーバーという発想はすごく面白いので、香りがもっとナチュラルになれば、日本でも流行りそうです。宝酒造の「澪」のように、スルスル飲める日本酒が女性のハートを射止めてましたし……。

 

去年に「日本酒サングリア」がブームになりましたが、一番おいしいと話題だったのが梨を漬けこむレシピでしたね。日本酒と梨が合うのは世界共通の認識なのかしら。

 

 

3本目:YU 純米生貯蔵酒 by YK3

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続いて生産地はカナダへ移動。バンクーバー……の隣の市、リッチモンドの酒蔵「YK3」から2本。まずは「YU」シリーズの「純米生貯蔵酒」です。「YK3」日本人がひらいた酒蔵です。

 

外国で酒蔵をひらくのってものすごく大変だというのは主催者の談。カナダを例にあげると、まず酒蔵は障害者でも問題なく出入りができるようバリアフリーを徹底させ、雇用する人も日本人だけではNGなんだそう。さらにはその事業が政府へ貢献しているかということも、起業の際に大きく問われるようです。

 

なんなんだ政府への貢献って。「外国でお酒造りたーい!」という感情だけでは簡単にはじめられる訳ではないんですね。いろいろとクリアすべき壁があるなかで酒蔵をひらいた杜氏さんたちはスゴイ。

 

さてさて、お味のほうは、これまたサッパリとした味わいです。レオ君いわく、生貯蔵酒ゆえ、運んでくる途中で味が変わっているかも……とのことでしたが。青リンゴのような爽やかな香りが特徴で、若々しい飲み口。甘い風味はそこまで残らず、スッと鼻に抜けていきます。

 

イメージ的には、ほがらか犬顔ティーンエイジャーって感じ。

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醸造しているのはリッチモンドですが、「YK3」の日本酒には米国・カリフォルニア酒米が使われているとのこと。カリフォルニアのお米ってすごく質が高いらしいです。チラッと調べたところ、大手の酒造メーカーが軒並みカリフォルニア醸造所をつくってました。

 

 

 

4本目:YU 純米にごり酒 by YK3

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4本目は「YU」シリーズの「純米にごり酒」。この会でテイスティングした日本酒のなかで、唯一のにごり酒です。お酒のなかには米の粒が小さく残っていました。

 

にごり酒なので言わずもがな甘めの味なんですが、まず驚いたのはその香りでした。めちゃくちゃ乳っぽい! ピルクルとか、ビックルとか、とにかくそれ系の甘〜い乳酸菌飲料に似た匂いがします。

 

香りの甘さが先行してイメージに繋がっていましたが、思っていたよりも後味はサッパリ感。いやまあそれでも甘いんですが。ゆっくり口に含むと、米のふんわりとした風味が口のなかに広がり、一口ひとくちを噛み締めたくなるような味でした。

 

擬人化するなら麻呂眉のロリフェイス(巨乳)。

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日本酒にカルピスをいれるとおいしいとのウワサですが、香りが近いこのお酒でつくると、比較的濃いめだった我が家のカルピスメモリーを軽く凌駕する、濃厚な大人のカルピスができあがりそうでです。

 

 

 

5本目:Osake 純米吟醸生原酒 by Artisan SakeMaker

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最後のお酒は、バンクーバー市に蔵をかまえる「Artisan SakeMaker」の純米酒。結論からいうとこれが一番おいしかったです。他の参加者からの評価も高いお酒でした。それにしても「Osake」ってデカデカと書いているデザインが、すごく外国っぽい。けど酒蔵のオーナーは日本の方なんですって。

 

味の特徴ですが、他4本のお酒とは明らかに違う芳醇な香り。口に含むとフルーティーな甘みの次に、まろやかな米の味がやってきます。濃厚さもテイスティングしたなかでは一番強かった。これは結構リピートしたい味でした。

 

イメージとしてはこんな感じ。「魔女の宅急便」に出てくる画家の女の子のような、飄々とした山ガール的なサムシング。

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「Artisan SakeMaker」は、地産地消をコンセプトに掲げていて、使用している酒米バンクーバー産の酒米です。カナダのお米はそれほど質が高くないとレオ君が言っていましたが、きちんとおいしい日本酒に仕上げるため、オーナーはたくさんの努力や挑戦を重ねてきたんだろうな。

 

そうそう、北米で売られている日本酒って、どれも小さいんですよ。カナダでは、市場に流通させることができるボトルの大きさが決まっているらしく現地の日本酒は、すべてワインボトルが基準になっているそうです。日本だとあまり見かけない量ですが、ひとりでも飲みきれるし冷蔵庫に入れてもかさばらないので、日本でもこのサイズの日本酒を売ってほしいなぁ。

 

 

 

 

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試飲会終了後は、参加者たちが持ち寄った日本酒を飲みながら2次会開始。秋田のお酒「雪の茅舎」の純米吟醸原酒と、神戸・灘のお酒「米治」の純米大吟醸です。「雪の茅舎」おいしいですよねぇ。この冬は「雪の茅舎 山廃純米」と「香住鶴 生酛 からくち」をよく熱燗で飲んでいました。

 

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わたしはお猪口などの酒器と3種類のアテを用意。

 

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奥から卵味噌、アミの塩からクリームチーズ、イカソーメンのたらこ和え。後方で見切れているのは宅配ピザです。日本酒にピザって! と思いましたが、北米産の日本酒とは意外とマッチしてました。

 

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残っていた北米産の日本酒と、日本産の日本酒を飲み比べたところ、日本の酒は甘口であっても、芳醇な風味や爽やかな辛みなど、複雑な味が重なりあってできている感じがしました。北米のお酒は、シンプルに米の甘みを強調したお酒が強いかな、といった印象。やっぱりmade in Japanの日本酒ってうまいんだなぁ。

 

単純に水と米の違いなのか、それとも現地の人に合わせて造り方を変えているからなのか、あるいはその両方なのかはわかりませんが、味の違いがはっきり出ていたのは面白かったです。

 

外国産の日本酒って飲む機会がないだけに、へーとかほーとか言いっぱなしだった試飲会。北米産の日本酒が日本にやってくることもそう遠くない未来かもしれませんねー。

 

レオ君ありがとう!
主催者によるレポートはこちら。

umasake.top

 

 

 

 

今現在、日本では入手できないお酒ばかりですが、個人輸入なら買えないこともないのかも。各酒蔵のサイトはこちらです。

 

SakéOne
http://sakeone.com/home/verify-age.html

 

YK3(日本語の商品紹介ページあり)
http://www.yk3sake.com/

 

Artisan SakeMaker
http://artisansakemaker.com/